青い春

管仲 上 (文春文庫)

管仲 上 (文春文庫)

管仲 下 (文春文庫)

管仲 下 (文春文庫)

春秋時代の名宰相、管仲の若き日々を書いた青春小説(主観)。管仲がすごいのはまあ(最後の方で)よく分かったけど、鮑叔がいなかったら早々に人生終わってたじゃろこの人!それなのに桓公を即位させて管仲を招いた後は消息が描かれないという非情。管仲より長生きしたっぽいセリフはあったけど、あの後どういう人生を歩んだんだろう。
「運命の矢」前後はほんとに面白かったです。あんなことが現実に起こるなんて。事実は小説より奇なりだなあ。全体的には青春にもがき苦しむ一人の青年の物語なのですが、その辺の陰気さを吹き飛ばすくらいに鮑叔の存在がさわやかなので、たいへん楽しくい読める青春小説になっていると思います。序盤は管仲にかなりイラっとすることうけあい。