ターミネーター4

※※ネタバレ注意※※


3がダメダメだっただけに不安だったけど(T3を黒歴史にしない時点で)、クリスチャン・ベールが主役!!!!という大ニュースのおかげで劇場に見に行く気になった。
T3も映像や特撮やターミネーターの美しさは完璧だったのに、脚本と設定がダメダメだったせいでいまいちな出来になっていたと思うので、その点が改善されてればいいなと思いつつ見たけど、


その点は前回と同じでしたorz


脚本がひどすぎる。SFだろうがファンタジーだろうが時代劇だろうが、書かれるべきことは人間ドラマであるはずだ。上映時間が三時間になったって、ちゃんと人間ドラマをやるべきだったと思う。

ジョン・コナーは誰が相手であろうと「私はジョン・コナー!」と言えばすべてが罷り通ると思ってて、どんだけ偉いんだよお前は!と随所で突っ込みたくなるし、まるで水戸黄門指輪物語(原作)のアラゴルンみたいだった。「私はアラソルンの息子アラゴルン!これなる剣はナルシルのかけらを鍛え直したアンドゥリル!」と叫べば皆が従うみたいな…。そっくりだよお前ら。しかもジョン・コナーの場合、救世主だって自分で言ってるだけだよね。カイル・リースを救うのも「オレが生まれないと人類が困る!」って、どんだけ偉いんだよお前は!

マーカスのキャラももうちょっとちゃんと描いてくれれば、最後のシーンとか泣いて泣いて鼻水の海におぼれるくらいの勢いだと思うんだけど、周りが彼の特殊な設定を誰もつっこんでくれないばかりかつっこんでくれないまま映画が終わるので観客もどうやって同情したら良いのか分からない。カイルとスターだけはもうちょっとなんかあってもいいんじゃないかな…。ジョン・コナーも「撃ってゴメンネ」とか「心臓くれてありがとう」とか言えよ!!なんもなしかよ!!!結局相手は機械だし、撃って当然だしオレの役に立つのも当然、心臓もくれて当然だとみんなが思ってるのが非常に納得のいかないことだった。マーカスはあんなに「自分は人間!」とか言ってたのにそんなことは誰も(製作者含め)信じてくれず、機械として生き、機械として死んでいっただけのかわいそうなターミネーター

見所はかっこいいクリスチャン・ベールと数ショットだけ登場するシュワルツネッガーとモビルスーツ。CGは、いかにもILMな感じだけど特撮の方が多くて、CGくささをほとんど感じさせないすんごい映像だったと思います。アクションシーンはとっても楽しかった。