とくほん

著者のインタビュー+北方三国志から入った人のための入門講義。なので後半かなり斜め読みですた。
インタビューの方は読むと経験上まちがいなくイヤな気分になると分かっていながら読んだのですが、それほどむかつかずに読めました(何様だテメエ)。なんというかとても素直な人なのでウッカリ好きになってしまいそう。ああいう全共闘時代の武勇伝なんかは他の人の口から出れば嫌悪感を覚えると思うのですが、この人が言うとウザいフィルターにひっかからない。作家って自意識バリバリの人ばっかりだから妙に新鮮でした。
自作に関する話では、周瑜死亡以後の呉が嫌いつーかむしろ孫権が嫌いだってことがよーく分かりました。やっぱりね…!それと、なんだかすごーくロジカルにキャラ作りをしているらしいことに驚いた。時々ラノベを読んでる感覚に陥ったのはこのせいか。どのキャラもすごくよくできてるんだけど「こういう人間として書いてやろう」という著者の思惑が見えすぎてて、人間としての深みやリアリティに欠けてるんだよ。
後半は特に感想もなにもないです。人物図鑑は読む意味すらなし。北方版だけで他は読まん、ていう人には価値のある入門書かも。
ちなみにこれ、「さんごくしとくほん」と読むらしいです。