表紙のせいで四輪車のイメージが車椅子になった

だいぶ前に読んだ柴錬三国志『英雄ここにあり』の続き。劉備の死後から姜維の討死までを、諸葛亮を主人公にして書かれてます。南蛮行もちゃんとある。下巻の序盤で孔明が死ぬんですが、その死に際して文中で著者自ら「孔明が死んで著者の気力(てかやる気?)も尽き気味だけど、一応姜維の活躍も頑張って書くよ(´・ω・`)」などというぶっちゃけトークが書かれていたのでぶっとびますたwここから先はオマケなのかよ!
どうやら柴錬先生の諸葛亮への心酔ぶりは、恋というかむしろ信仰に近いものがあるようでして、「孔明の神算鬼謀」「稀世の天才軍師」「千年に一人の大軍師」というすさまじい褒め言葉が見開き二頁の中に一回は出てきます。もうここまでくると愉快でたまらん!「神算鬼謀」が何回出てきたか数えればよかった。極めつけは司馬懿に「孔明は千年に一人どころか一万年に一人の軍師!」などと言わせる始末。一万年って!人類の歴史始まってないよ…!
そんなこんなで柴錬諸葛亮はあらゆる意味で人間離れしてます。妖術を普通に使うわローティーンで世界放浪するわ、さらにイケメンかつモテモテなのに北伐に命賭けてるから女っけがない聖人君子で、そしてことあるごとに喀血をし(周瑜か貴様は!)、常に人を見下し気味で、涙も流さず馬謖をあっさり斬るハードボイルドっぷり。本当にこんな人なら一万年に一人(くらいしか生まれてきて欲しくない)人間かもしれない。ここまでくると非常にすがすがしいです。ステキ!著者の孔明儲ぶり(けなしてないよ)と孔明先生のはっちゃけっぷりを見て楽しむのがポイントかと。
何気に孔明死後の話も結構おもしろい。